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39.老舗でうな重を食いながら「鰻の成瀬」の戦略を考えた

世の中のあれこれ
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うな重最高!

以前から気になっていた老舗で、ようやくうな重を食す機会を得ました。
バカ舌ではありますが、すごく鰻そのものが美味しく感じました。
焼き具合やタレも素晴らしいのですが、素材の良さが頭ひとつ抜けているような印象。

短期間で鰻を何度も食べられる身分ではなく、なかなか他店との比較は難しいです。
それでも「鰻の成瀬」には物珍しさもあり数か月前に行っています。
どうにかそのときの記憶を呼び戻して比較してみました。

今日の鰻を、素材:5、焼き:5、タレ:5の満点とすると、成瀬はオール3。
いや、素材は2.5くらいが妥当か。

決してディスっているわけではありません。
むしろ、あの価格帯でよく合格点のうな重を提供できるな、という感想です。
鰻の成瀬は、一尾入った松が2600円で、半尾の梅が1600円です。

恐るべき出店ペース

成瀬は2022年9月の1号店開店から2年弱で150店舗を超える急拡大をしています。
東京でしか食べられないだろうなと思い込んでましたがなんのその。
関西にもすでに結構な数の店舗を出されてます。

おそらく飲食業界でも久々のスマッシュヒットで注目されているのでしょう。
鰻の成瀬を取材した記事がネット上に多くあります。
ただ、どの記事を読んでも思わず膝を打つような急成長の秘密は書いてありません。

  1. 職人が不要な調理フローを構築
  2. ニホンウナギを中国で飼育し調達
  3. コストの低い場所への出店

ざっとこんな感じ。
飲食の素人の私でも考えつきそうな戦略です。(失礼!)
あえて言うと鰻をターゲットにしたことで、客単価の確保が確定したのは大きいかと。

しかし、鰻のチェーン店作ったらウケるんちゃうか、と今まで何人もが考えたはず。
鰻の成瀬はその先行者たちと何が違ったんでしょうね?

時代が生んだヒットなのかも

ふと思い浮かんだのは今の時代性。
コストプッシュインフレによって、ランチ価格破壊が起きています。
もはやラーメンが1,200円と言われても驚かない時代です。

そこで登場した1,600円のうな重。
ラーメンに1,200円出すならうな重でも食うか、という人が一定数はいるでしょう。
食後のコーヒーを我慢すれば、ラーメンからうな重にランクアップできるわけです。

これが数年前なら違ったでしょう。
うな重としては安いけど、いつもの定食の倍の値段じゃなぁ…、という感じ。
鰻の成瀬は市場への登場タイミングがベストだったのでは。
狙ってかどうかは分かりませんが。

その他の料理の可能性は?

その仮説が正しいのなら、他にもチャンスのある料理のジャンルがあるはず。
1,500~2,000円くらいの価格帯でランチとしては手が出しづらかった分野…

ずばり、ステーキですよね。
「いきなりステーキ」の銀座四丁目店がオープンしたのが2013年。
十年早すぎたのでは…

「鰻の成瀬」と「いきなりステーキ」。
誕生した時代でのみ、明暗を分けたのかもしれません。
そう考えるとなんかやるせないですね。

しかし、いきなりステーキも出足は好調だったわけです。
鰻の成瀬にもこれから正念場がくるのかもしれません。
なんせ飲食店は難しいですからねぇ。

まとめ

サラリーマンが退職金を元にカフェなどを始めて失敗する話をよく聞きます。
幸い私には自営業始めるほどの気概が無いので大丈夫ですが…

それでも万が一、気の迷いが生じてカフェを始めようとでもしたら?
そのときは全力で止めてもらうよう、今から妻に根回しをしておきましょうか(笑)

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