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80.むつ市の使用済み核燃料中間貯蔵施設と石炭火力発電の話

世の中のあれこれ
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核燃料の中間貯蔵施設

使用済み核燃料の中間貯蔵施設の稼働に向け安全協定が9日に締結されました。
青森県とむつ市、施設運営会社「リサイクル燃料貯蔵(RFS)」での協定。
中間貯蔵施設は原子力発電所の敷地外で使用済み核燃料を一時保管する場所です。
燃料の貯蔵を最長で50年間に定め、期限までに施設から搬出することでの合意

RFSは今後、9月をめどに貯蔵開始を目指しているとのこと。
今年度は、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)から燃料約12トンを受け入れ予定。

地元では当然のように受け入れ反対の動きもあります。
もともと、青森の六ケ所村に再処理工場を作る予定があったようです。
ただ、その再処理工場は、着工から31年過ぎても未竣工の状態。
再処理事業の先行きは見通せず、搬出時に再処理工場が動いているか疑問との声も。
「中間貯蔵施設」が「永久貯蔵施設」にされることを懸念されている模様

地元の事情

しかし、県内で反対の声は広がっていないようです。
そもそも、施設を誘致したのは財政難に苦しむむつ市だったそうです。
電源立地地域対策交付金により、市は財政赤字を2010年度に黒字化へ。
新庁舎への移転費用も、半分以上を東電と日本原電からの寄付で賄ったという実情。
また今後も施設への課税を財源とし総合病院の建て替えなどに使う予定もあるそう。

こういう財政の厳しい地方は多くあるのかと思います。
事業者が説明する安全性に納得ができれば、土地を提供するだけで財政が潤います。
当事者の立場になれば気持ちがなびいてしまうのもよく分かります。
しかし、札束で顔をひっぱたかれている感は否めないですねぇ…

原発以外という選択肢

Youtubeで科学者の武田先生が興味深い話をされていました。

日本は石炭での火力発電をすればいいという主張。
なぜなら日本の東側の太平洋では二酸化炭素が不足しているから。
二酸化炭素が不足すると魚が増えないそうです。
だから、どんどん石炭で火力発電して二酸化炭素を排出すれば一石二鳥との話。

二酸化炭素発生のデメリットと合わせて検討すべき話ではあります。
しかし、とても面白いお話しでした。
「そもそも石炭は植物だったんだからそれを燃やして二酸化炭素に戻せばいいんだよ」
と仰っていました。
なるほどですね…

いろいろ検証は必要な話ですが、こうした選択肢も含めて政府は検討して欲しいもの。

まとめ

今回のニュースを聞いて、初めてむつ市の中間貯蔵設備受入れの話を調べました。
なんか、ドラマに出てくるような経緯でせつなくなりました。

広島、長崎を経験し、福島でも苦労している日本。
中長期的には脱原発の方向に向かうべき国なのかなという気はします。
そのためには武田先生や各分野の有識者の見解を良く吸い上げて欲しいと思います。
最適解とは言えなくても、今よりBetterな策は捻りだせるかもしれません。

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