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45.神宮外苑の再開発にまつわるひとびとの思惑

世の中のあれこれ
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神宮外苑再開発とは

神宮外苑再開発の件、都知事選で話がでてくるまで全く知りませんでした。
恥ずかしながら。

ざくっと調べると…
小池百合子都知事が2023年2月に事業を認可。
工事は2023年3月に開始され、2036年に完成予定。
総事業費は約3500億円。

神宮外苑は神宮神社から少し離れたところにあります。
神宮球場やラグビー場があり、こちらも今回の建て替えの対象となっています。

ということでもう去年から工事は始まっています。
小池都知事も、石丸氏も都知事選の争点にはならないと言っています。
蓮舫氏が例によってネタとして持ち出した感じでしょうか。

双方の主張は?

  • 再開発反対側の主張
    100年クラスの木が多くあるのでそれを伐採するのは環境破壊
    高層ビルを建てると景観が損なわれる
  • 再開発側の主張
    銀杏並木など主要な樹木は残し、伐採した分も補うので総樹木数は増える
    明治神宮の維持のためには再開発した外苑からの収入確保が必須

概ね以上のような点で対立しているようです。
よって、明治神宮も再開発サイドに立っているということですね。

ややこしいのはICOMOSというユネスコの諮問機関の議論への参入。
ICOMOSは遺産の保存技術や方法論などを普及させていくための組織のようです。
このICOMOSが今回の外苑の再開発に「ヘリテージアラート」を発しました。
「文化資産が直面している危機に対して保全と継承のために出される声明」です。

ICOMOSをもう少し深掘り

国際機関が乗り出してきたからエライことなのかと思いきや、これまでもあったよう。
「出雲大社庁の舎」などの建て替えの際にもヘリテージアラートを発動しています。
「都城市民会館」の解体の際にもヘリテージアラートを発しようとしました。
が、結果的に取りやめています。
ICOMOS側の説明が市民に誤解を与えたことで、まずいと思って矛先を収めたよう。
「あたかも世界遺産になるような雰囲気を作ってしまった」
とのICOMOSのコメントがあったようです。

今回の神宮外苑の話を聞いて私も
「えっ、ほな世界遺産にしてくれんの?」
と思いました。
ICOMOSにヘリテージアラートを発せられたら、大衆はそう思っちゃいますよね。

双方に一理ありますが

明治神宮が再開発側であり、都の認可もおりて工事も進んでいます。
いまからひっくり返すのは難しいと分かった上で政争の具にされた感が強く…

反対側の意見のひとつに、国の援助を得る枠組みを作ればいいというものがあります。
そうすれば外苑からの収入に頼る必要がなくなるという理屈です。
確かにそうなのですが、多くの寺社がその対象になってしまうと財政赤字がねぇ…
やはり、そこは自助努力をしようとする明治神宮の意思は素晴らしいと思います。

まとめ

本件はいずれにしても再開発が粛々と進むでしょう。
私はどっちよりでも無いですが、200m級のビルまでは要らんのではという感じです。
今から見直せる箇所は見直すでありでしょうね。

さて、私も明治神宮に参拝したことはあります。
ただ、外苑の銀杏並木は見た覚えが無く。
テレビで見た並木は壮観だったので、来週にでも行って見てこようと思います。

現場を見たら私もICOMOSに肩入れするようになるかもですが…

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